2021年09月17日

アナログからデジタルへ

前回の『版下ってアナログ?』の続きです。

初めから今のように完全にデジタル化されていわけではなく、私の場合QuarkXPressで組版をしプリントアウトしたものを写植の文字の代わりに使用し台紙に貼り、そこにイラストや写真を貼り付け、烏口やラピッドグラフペン(ロットリングといった方がピンと来る方もいらっしゃると思います)で線を引いて版下として提供していました。文字の打ち間違えがや追加訂正がある場合はブロックでプリントアウトしそっくり貼り替えイラストや写真を貼り直す事もありました。
また、以前に作成した冊子で部分的に変更があった場合はその部分をブロックで作成しその部分だけフィルムを撮って以前のフィルムに穴を開け新しいモノに差し替えていました。今ではそのフィルム自体がほとんど使われていませんが、当時はフィルムでの保管が主流でした。
それが徐々に写真やイラストも一緒に編集するようになったのですが、最初は全て黒1色の作業でモノクロプリンターがあれば十分仕事ができました。
各メーカーの組版機からMacに移行してきましたが、問題も多くあり、私はQuarkXPressとIllustratorをメインに使用していたのですが、QuarkXPressと同じ組版ソフトでPegeMaker(アルダス社)があり互換性が全くないため仕事が制限されたり仲間でPegeMakerを持っているところに協力をお願いしたりで納期も余分にいただいての作業でした。そのアルダス社も10数年前にAdobe社に吸収され今ではPegeMakerはなくなっています。
現在は主にAdobeのIllustrator・Photoshop・InDesignで作業をしています、他社とのデータのやり取りで問題ないのですが、引き継いだデータに修正を加える時、「なんでこのような作り方しているのだろう」と思う事も多々あり何度かそっくり作り代えた事もあります。一度だけの使用なら良いのですが次の年そのデータを変更して作成する事も多く変更し易い作り方が必須です。私たちは版下屋なので版下データをいかに効率よく作成すれば良いか常に考えて作業しています。

今、デジタル庁ができつつあり、『デジタル社会形成の司令塔として、未来志向のDXを大胆に推進し、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で一気呵成に作り上げることを目指します。』
とあるが5年で皆さんの理想が現実となるのでしょうか?
posted by 小林正明 at 16:01| Comment(0) | 印刷と環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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